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セクハラの定義とは何か?セクハラ認定される言動と行動一覧

      2016/07/26

sexualharassment

今や、セクハラに該当せず職場で過ごすことのほうが難しいほど、世の中のセクハラに対する風当たりは相当なものです。

セクハラは悪意でされているとは限らず、ごく当たり前にしていた会話が、ある日突然セクハラだとして問題視されることもあります。
自分では身に覚えがないセクハラを訴えられ、困ってしまうケースも多いでしょう。

この記事では、一度きちんと勉強しておきたい、セクハラ問題について取り上げていきますが、恐らくほとんどの人がセクハラをしている?かもしれません。
どのような言動がセクハラなのか、自分した言動がセクハラだとされた場合、どのような結末が待っているのか、予め知っておくと自覚できて予防にもなります。

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セクハラとは何か?

セクハラ(セクシュアル・ハラスメント)は、職場における性差別的な要素を含む一切の言動を意味し、事業主はセクハラへの対策を法律で義務付けられています。
一般的には男性から女性への言動を対象とするのですが、女性から男性に対しても、また同姓であってもセクハラは起こり得ます。

セクハラとは何か?

セクハラの定義

セクハラを端的に言い表せば、「性的嫌がらせ」の一言に尽きます。
しかし、その嫌がらせ行為が、された側にどのような効果をもたらすかによって、「対価型」「環境型」に分けることができます。

  • 対価型
    職務上の地位を利用して性的な要求をし、拒まれたときに不利益を与えるもので、解雇、人事異動、減給などが該当します。
  • 環境型
    性的嫌がらせを受けた人が不快を感じ、職場環境が悪化すればそれだけでセクハラに該当します。

ただし、嫌がらせの定義は曖昧で、本人が嫌がっていなければ嫌がらせにならないのですから、セクハラに該当するかどうかは相手次第です。

したがって、全く同じ言動を複数の人にした場合、ある人は気にもせず、ある人はセクハラと感じるかもしれません。
気を付けたいのは、本人が嫌がっていなくても周りが見て嫌な思いをしていれば、セクハラとして会社側に訴えられる可能性があるということです。

そのくらい気を使わないと職場で平穏に過ごせないのは、コミュニケーションがとれず行き過ぎだとする声もあります。
それでも、気付かないうちに相手が嫌な思いをしており、職場環境を悪化させていることを考えると、たとえ行き過ぎだとしてもセクハラは撲滅するべきという考えが主流です。

性的な発言

行動と違い、うっかりしやすい(本人が自覚もしていない)のが発言です。
発言する本人が自覚してする性的な発言、例えば体の部位に関すること(女性なら胸、お尻、脚など)や、プライベートに踏み込んだ性的な話題はわかりやすいでしょう。

自覚しないで発言されるケースの多くは、笑いを取るため、コミュニケーションとしてなど、場を和ませるためにスパイスとして若干の性的な要素を取り入れるものです。

もし、その場が多いに盛り上がっても、全員が好意的だとは限りません。
職場上の付き合いと割り切って我慢しているかもしれず、そうした発言はセクハラに該当する可能性が高いでしょう。

そして前述のとおり、セクハラに該当するかどうかは、発言を聞く側の感じ方次第なので、聞かせていないつもりでも聞こえる範囲の人が不快を覚えればセクハラです。

性的な行動

性的な行動が相手の意に反して直接される場合は、一発レッドカードと同じで、自由恋愛とセクハラとの間には大きな隔たりがあります。
体を触る、性的な関係を強要するなどはもってのほかで、強引に行えば犯罪にすらなってしまう行為です。

それ以外にも、性的な写真や画像、動画などを職場に持ち込み、または職場で閲覧して、人の目に付く状況に置いたりすることもセクハラに該当します。
極端な例では、スポーツ新聞などの性的な描写を含むページを広げているだけで、セクハラと扱われる場合もあります。

また、性的なアピールが強い肌を露出した服装ですら、他の人が不快に思えばセクハラに該当するとされている(ただし程度の問題があり明確ではない)ので、男性だけではなく女性においても注意するべき行動です。

セクハラと認定される可能性のある言動や行動

たくさんありすぎて、全てを紹介することは難しくても、セクハラと認定されやすい言動について、いくつか取り上げていきます。
繰り返しますが、以下の事例においても、セクハラになるかどうかは相手次第です。

ポイントは、性的な性質が強くない言動でも、差別的であったり、相手の職場環境を悪化させたりする結果をもたらせば、それだけでセクハラになる点です。

セクハラと認定される可能性のある言動や行動

性的な表現を含む発言

性生活、身体的特徴、わいせつな話題、プライベートな異性関係に関する話題など、性的な表現を含む発言は、全てセクハラに該当する可能性があります。
同性同士では、こうした話題が出る状況も珍しくありませんが、無理に話に付き合わせるだけでセクハラ扱いです。

時には、異性が嫌がっている・恥ずかしがっているのを喜ぶ嗜好の持ち主もいて、相手を特定せずに繰り返す人もおり、相手が誰であっても(同性でも)セクハラです。

しつこく食事やデートに誘う

猛アタックの結果、良い結果になるカップルもいますが、嫌がる相手に食事やデートを強要するのは間違いなくセクハラです。
性的な問題に発展する前段階なので、つい見過ごされがちですが許されません。

特に、職場上の立場が絡んで、断りきれない状況になっていると、仮に相手が食事やデートに応じたとしても、後からセクハラを訴えることも可能です。
仕方なく応じた場合と、合意して好意的に応じた場合とは区別されます。

性的な風評を流す

好意をもった相手が、自分の意のままに反応しないから、もしくは面白くないことがあって腹いせに性的な風評が流されるケースは、セクハラに認定されます。
このケースでは、性的な風評がセクハラに該当することもさることながら、風評を流すことが名誉棄損に繋がっている点が重要です。

良く知られるように、名誉棄損は損害賠償の対象になりますし、風評は多数が証人になり得るので、風評を流した側に不利で争って勝ち目はないでしょう。

直接のボディタッチ

これは説明するまでもなく、相手が嫌がっていれば当然セクハラです。
職場だけの関係でしかない相手を、性的な対象とすることは、被害者と同じ職場で働く全員の反感を買い、その職場で働くことは難しくなるでしょう。

また、程度によらず犯罪行為とも取れるため、直接体を触る行為は、裁判を起こされて損害賠償請求されるかもしれません。
しかも、被害者が退職してから訴える例が多く、辞めたからと安心していると痛い目に会います。

いい歳をして…

年齢と人格とは全くリンクしませんので、「いい歳をして」といった侮蔑的な発言は、状況によってセクハラに該当します。
冗談交じりに使われることも多い言葉ですが、相手に不快感を与えていると、人格否定に該当してしまうからです。

似たような言葉で「もう○○歳なのだから」なども使われ、励ましの意味が込められている場合もあり、その判断は難しいとはいえ相手次第です。

女のくせに(男のくせに)

年齢と同様に、性別も人格とは何の関係もありません。
ですから、「女(男)のくせに」、「女(男)には無理だ」、「女(男)らしくしろ」など、性別を理由に特定の表現をするのは性差別に該当します。

歴史的に日本の社会構造は男尊女卑の流れがあって、実際にも男女の身体的特徴からくるキャリアの差異も生まれやすい(女性だけ出産がある)ことから、こうした差別的発言は今も根強いですが、セクハラの観点では全く認められません。

セクハラの処分や処罰

セクハラと判断されてしまうと、社内で優位な立場に居続けることはまず不可能です。
それは、セクハラがもはや個人間の単なる嫌がらせではなく、適切な職場環境を悪化させる要因として捉えられているからです。

また、企業にとってもセクハラを見過ごすことで、社会的なモラルの欠如を疑われては、会社のイメージダウンや事業の継続に響いてきます。
今はインターネットで簡単に情報が拡散する時代ですから、事実無根の風評はともかく、事実が確認できているトラブルに対処できなければ、企業体制を疑われるからです。

セクハラの処分や処罰

注意や訓告

通常、セクハラを訴える従業員の窓口となるのは、管理者である上司(上司がセクハラをしていればその上司)か、会社が用意した相談窓口です。
そして、最初に行われるのは、当人を呼び出して事情を聞き、注意や訓告をします。

この時点では、会社としても穏便に納めたい意向があり、当事者が和解して再発を防止できれば理想ですし、違法性の低い軽微なセクハラで、人事や雇用に影響する処分をしたくありません。

常習性があったり、看過できないほど重大なセクハラに該当したりするときは、注意や訓告では済まされず、何らかの処分が検討されることになります。

異動や解雇

もしセクハラの内容が、性的ではなく差別的な言動であるときは、当事者の関係性に起因している可能性から、異動によって職場を離す処分が考えられます。
ただし、セクハラをした側にとって、この異動は「飛ばされる」のであって、決して歓迎できるような人事ではないでしょう。

あまりにも状況がひどく、再三の指導・訓告でも改善も見込めないようなセクハラの場合には、従業員として雇用しておくリスクが高いとして、解雇まで考えられるところです。
セクハラは「喧嘩両成敗」に該当せず、当然に解雇されるのはセクハラを行った側です。

不当解雇だとして対抗しようとしても、きちんとセクハラ対応をしている企業は、就業規則でも倫理規定を定めています。
直接セクハラに該当する規定はないかもしれませんが、「職場の秩序を著しく乱す行為」などとして、懲戒理由を定めているはずなので対抗できません。

最悪裁判になり賠償請求される場合も

セクハラの内容によっては、被害者が精神的苦痛を訴えて、裁判に打って出ることも十分に考えられ、事実セクハラ裁判は何度も行われています。
また、会社が使用者責任を問われて、同時に訴えられる可能性もあります。

裁判で重要になるのは、セクハラがあったかどうかの事実認定ですが、絶対的な証拠や証人が存在しなくても、状況証拠が十分に揃えば、認められるケースがあります。
推認といって確からしい事実と認定されるのも裁判です。

アメリカの裁判のように何十何百億という判決はないですが、数十万円から数百万円、今では1千万円を超える賠償金の支払いを命じられる時代が訪れています。

まとめ

昭和期を知っている世代には、現代のセクハラ事情は馴染めないのでしょう。
セクハラで訴えられる人の多くは悪いと思っておらず、そのくらい…と考えているので、余計に腑に落ちないのかもしれません。

しかし、せっかくのキャリアが、たった1つのセクハラで台無しになるのも現実で、会社にいられない状況を引き起こすのもセクハラです。
万全に万全を期して、異性間だけではなく同性間においても差別的な言動をしていないか、今一度自分で考えてみることが必要になります。

企業はセクハラの周知・対策に必死ですが、セクハラは本人が自覚する以外に効果的な防止策はなく、軽はずみな言動で人生を無駄にしないようにしたいものです。

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